宗教教義の変遷は必然?親鸞も従来の仏教に変遷を加えてきた? (親鸞とユダヤ.キリスト)
こんにちは。
これまで親鸞について述べてきましたが、親鸞は1173年に京都で中級貴族の子として生まれ、9歳の時に比叡山で慈円の弟子になり、ついで法然の弟子になり、その法然の教えを弘めようとしただけであって、一宗派を築く気はなかったといいます。
当初、天台宗の延暦寺に僧として入りましたが、そこで貴族たちの出世手段と化して、権威的に廃れていったことに失望し、そこで天台宗を学ぶのではなく、勃興しつつあった念仏について興味が出ていったのです。
その念仏を奉じていたのは法然。
その法然は比叡山の高僧であり、この人を師事するという気概を持ったのでしょう親鸞は。
そして、「この人の教えを弘めよう」という気概で始めた伝道ですが、やはりいくら巧みに伝道しても、これまで自分の脳内にためた知識や価値観が法然とは違うために、アレンジが加わってしまったのでしょうし、それが必然であることから、そのことに批判を加えようとは思わないのです私は。
開祖といわれた人で、公然の妻帯したのは親鸞だけ。
浄土真宗では、祖先への尊崇や供養を不要とした。
法然が寺を建てるなと遺言し(実際は無数に浄土宗の寺院が存在する)、親鸞がわが屍を川に捨てよとした。
親鸞の語、漢文を活かして全く新しい訓読を示したり、創語をなしている。
こういう事象を観て、アレンジが加わる必然性がわかるでしょう。
そして、信者を思って最優先事項がわかれば、それに適うように教義も変遷するのが必然のようです。
法然が専修念仏を説くまでは、浄土は現世にではなく、死後の世界であり死んだ後に辿りつけるとしたが、現世において救われるということで転換がある。
それが親鸞の説いた還相回向です。
これは浄土に生まれた者がこの迷いの世界に還りきて人々を救済し続けていくすがたの事です。

これは、親鸞がいろんな書物の濫読によってその箇所を探したのか、神や仏のお告げによって、その真実が親鸞に逢着したのかはわかりかねます。
でも、その新しい事実によって、講義された衆生の胸は晴れたことでしょう。
「弥陀の本願には、老少善悪の人を選ばず、ただ信心をかなめとすべし」とは親鸞の書いた『歎異抄』の1条に書いてあることです。
これは、当時階級社会だった日本の衆生に新しい視点を与えたことで、これにても多くの人が感動して、信者が増えたことにもつながったのでしょう。
『雑種文化』で有名な著作家である加藤周一曰く、「親鸞は日本思想史に未曽有の徹底した超越思想の平等感を樹立し…」と高評価していたのです。
親鸞は、階級的な対立を明確に意識したわけではなく、支配への抵抗を説いてはいないのです。
親鸞の信者による土一揆や一向一揆が展開されるには、200年の歳月を要したのです。
本願寺教団を組織した覚如(親鸞の孫)とともに、蓮如(下写真)の活動がなければ後年、ここまで親鸞が有名になることはなかったといいます。
宗教を研究していくに、日本では親鸞の浄土真宗が一番信者が多いのがわかりびっくりしました。
私はてっきり創価学会が一番大きな組織であると思っていたからです。
それは、開祖の言ったことをそっくりそのまま、旧態依然として変えずにいることは、やはり滑稽なことでしょう。
やはり慣習や文化などは時代とともに変遷するわけであって、その動きと一緒に教義すらも変えていく必要があるのは言うまでもない事でしょう。
しかし、何でもかんでも衆生や信者に媚びを売れということではないのです。
熟考に熟考を重ねたうえで教義をも変えていかないことには、時代に取り残されていくし、当代の人を説得することはできなくなっていくということです。
そういう多くの信者を変遷によって説得して、更なる信者の獲得に成功したのが、蓮如なのです。
真宗再興の人として有名なのです。
しかし、その際の変遷内容について、やはり賛否が分かれてしまうのも、また人類の歴史を観ればわかることなのです。
しかし、信者全員を説得することは不可能なことなので、そこは割り切らないといけないようです。
変遷させた蓮如の元を去っていった人も多く出たことでしょう。
こういったことを理解した上で、その開祖の説いた内容に、自身で判断して一番妥当と思われる教団に帰依するのがいいようです。
そんなことを考えてしまったのです。
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