加藤秀俊とサンドウィッチマンの共通点とは?学者と芸人の適正は同じ? (加藤秀俊)
こんにちは。
本をむさぼるように読む人というのは、好奇心が旺盛だからですね。
本を読むのは、教養として当然といって高校時代に、月に1冊以上本を読んでいた人も、大学に入ると全然読まなくなるパターンは往往にしてあります。
この理由は、その人たちは、大学受験のプラス要素になるから読んでいただけのことであって、受験が済んでしまえば、もう読書など用なしということだったようです。

どんな人生を歩もうがその人の自由ですが、私はちょっと哀しい思いです、読書好きなだけに…。
私が敬愛していた故.加藤秀俊氏は、好奇心が旺盛だった人のようで、大学生時代には本を1日に1冊読むことを自分に課していたようです。
それを大学院生時代以降も、ずっと維持していたようで、その継続によって得た懐の深さは、氏の本をランダムに読んでもわかります。
そういう人の本はいろんな知識が含有されていることもさることながら、それらの膨大な知識から醸造された理論が得られることが大いにありますから、いつまでも本棚にしまっていつでも読めるように私はしているのです。
そういう人が人生で1人でもいれば、その人は幸せになれるのではないか、とそんな気がしてならないのですね。
いろんな知識があったのは、やはり常日頃から本を読んでいたからであり、そしてあくなき好奇心があったからでしょう。
本を読んでいると、必ず未知の事柄に出くわします。
その名はどんな由来か?
それはどういう意味か?
こういったことを探索していくと、他の思いがけない事柄と関連があったりするのです。
それを論文として書き連ねていくのです。
その発見の面白さを体感すると、やはり学問の面白さにはまり、その道に人生をかけたくなるのです。
ゆえに、加藤氏(下写真)は、興味のある事柄をとことんまで、調べ、その内情を明らかにし、身近な問題として明らかにし、その内容を一般人に切実な問題として問いかけていたのです。
学問と聞くと、何やら難しい問題を取り扱ったもので、一般人には近づきがたい印象を与え勝ちですが、そんなことはないのです。
誰でも扱えることだし、学ぶのは可能なことなのです。
そのスタンスはお笑いコントのコンビであるサンドウィッチマンと共通するものを感じたものです。
『パソコン教室』という表題のコントが動画としてアップされていますが、それは、まず体験入学に来た客役の伊達氏が来客した場面から始まります。
ここでそのパソコン教室の名前からして笑ってしまいます。
「パソコン教室アービバ.ビバ」となっています。
パソコン教室といえばアビバが有名ですが、それを借用したのでしょう。
しかし、「アービバビバ」とは、かつてドリフターズの深夜番組だった『8時だよ、全員集合!』のエンディングテーマの歌で「アービバビバ」というフレーズがあったのです。
それを結びつけるところがセンスがいいともわざるを得ないのです。
そして向かいいれた講師役の富沢氏が、伊達氏を机に座らせてパソコンを指導します。
そこでクリックを教えます。
そこで言うのは「1回でワンクリック、2回でダブルクリック、3回でハットトリックとなります」という言葉に、会場はどよめきます。
ハットトリックとはサッカーの試合で、1人で3点ゴールを入れることをいうことですが、それを使用したのでしょう。
「クリック」という言葉に似たようなトリックという言葉が重なったのでしょう。
それで、このようなギャグを盛りいれたのでしょう。
そしてメールで気を付けることを講師役の富沢氏が「メールの際に気を付けてほしいのが、知らないアドレスから来たメールが来たら無暗に開かないようにしてほしいんですね。ものによってはパソコンが止まってしまったり、壊れてしまう可能性があるんですね。これをブルースウィルスというんですね!」というとまたざわめきが起こります。
コンピューターウィルスが通常ですが、ブルース.ウィルスとはアメリカの俳優の名です。
それにかけたのでしょう。
こういうモジリがサンドウィッチマン(下写真)の面白さの基本になりますが、その他の面白さの性質について興味がある人はユーチューブで確認するのがいいでしょう。
巷に転がっている何気ない言葉を人を面白がらせるようにお笑いに結びつけてコントにする。
こういう思考がサンドウィッチマンのコントの面白さの基本になっているのです。
これは、学者といわれる人が机に座っていきなり論じる情報や、思考を得て、そこから一気に論文や本を書いてしまおう!と意気込んでみても可能なことではないのと一緒なのです。
常日ごろから、読書していたり、新聞や資料を読んでいる時に、自分が書こうと思っている論文や本の題材に使えそうな情報がいきなり出くわしてきたりする際に、すぐさまチェックを入れておいて、のちにそれを整理しておくことで可能になるのです。
外山滋比古氏の書いた『知的創造のヒント』という本を読むと、氏はいつもノートとペンを携えていて、道を歩いている時などに、情報にでくわしたり、思考が浮かんだりしたときに、すぐさま書き取ってしまう、ということでした。
こういう作業は後になってやろうと思っても、やはり忘れやすい性質をもっているのです。
私は、本を読んでいる時に、いい情報に出くわしても「次の論文に使えそうだな、参考になりそうだな、しかし読後にチェックすればいいでしょう」とたかをくくって読むことだけに集中して、後になってその箇所を探しても、まるで行方不明になり、もう一度その本を読みなおす羽目になったことが何度もあったがゆえに、この外山氏(下写真)の意見には賛同するものです。
そういった知的な積み重ねが論文になり本になるのです。
他の本からの引用と味気ないコメントだけを書けばいいとしている他の人たちとは違うのです。
こういう引用ばかりの本を読んでも、非常につまらないですし、知的生産とは程遠いですし、読んだ人に感銘を与えることは出来た話しではないのです。
ロックを含めた音楽家にも同じことがわかります。
知り合いのミュージシャンに「作曲はどうやってしているのですか?」と質問したところ、「思い浮かんだフレーズや歌詞が浮かんだら、すぐさま家の電話にかけて、留守電メッセージにそれを録音してしまう」ということでした。
それを聞いて、学者も音楽家も、すべきことは一緒だな、と思ったものです。
音楽雑誌を読むと大抵、どのミュージシャンも何も書かれていない生の楽譜を携えていて、フレーズやリフや歌詞を思いついたらすぐさまそこに書いてしまう、ということが話されています。
やはり、後で書こうと思っても、その時浮かんだものは忘れてしまう、ということでした。
これは普通の企業務めの人とは精神内容も、仕事内容も大きく異なるということがわかります。
企業務めの人は、業務に必要のことをすぐさま覚えて業務を遂行する。
自分で考えたり、思ったことをほとんどかそっくりそのまま使うことによってネタになり、それが収入につながるということはまずないのです。
しかし、学者や音楽家は、そういって日ごろから積み重ねたものが収入につながるということです。
その愉しみを体感したからこそ、音楽家や学者を志したのでしょう、それらの道を目指した人は。
それは芸人にも言えることでしょう。
ゆえに、その面白さを味わったサンドウィッチマンの2人は芸人を志したのです。
ゆえに、富沢氏は「自分はサラリーマンは務まらない。サラリーマンにはなりたくない」として芸人を目指したのだといいます。
コントネタのほとんどは富沢氏のペンになります。
やはり、一般企業に勤める人は、そういうものに意義をあまり見いだせないのでしょう。
だから企業務めを選択したのでしょう。
しかし、企業務めの人は、それについては全然誇りにすべきでしょう。
学者や音楽家や芸人は全体から見てかなり少数派ですが、それは脳内思考の違いでしょう。
しかし誰もが永続的に稼げるわけでもなく、一時的に受けて大金が入ってきても、ネタが途絶えてしまえば、たちまち収入の道はゼロになります。
しかし、途絶えなければいいというのであれば、普段から使えそうなものをピックアップしていかなくてはならない、ということです。
いつも神経を尖らせて、使えそうなネタがあったらすぐさまピックアップしていけばいいだけのことでしょう。
しかし、それが可能な人とそうでない人はやはりいるものです。
後者の方だと思った人は企業務めを選択すればいいでしょう。
こういった内情を見て、どういった道を志すべきなのかを大学生は就職先を吟味していくべきでしょう。
一般企業に勤めるべきなのか、学者を目指すべきなのか、芸人や音楽家を目指すべきなのか、その他の道を選択すべきなのか、をじっくり吟味することをお勧めします。
やはり職業については、向き不向きがあるので、単に目指そうと思っても適正のない人は務まらないことは、この文章で分かると思います。
●今回の内容について興味の沸いた人は以下の電子書籍.ペーパーバックをお勧めします。(※ペーパーバックとは、注文が入ったらソフトカバーで印刷をして購入者の家に届けるシステム本のことです)
⇒加藤秀俊‐この社会学者を科学する
今回はこれにて終わります。
ありがとうございました。
失礼いたします。

・加藤秀俊ホーム
リンク1
リンク2
コメントを書く... Comments